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ペロニー病に対するペニスポンプの有効性を示す臨床データ
ペロニー病の治療で手術を避けたい方や初期治療を検討している方にとって、ペニスポンプ(VED 陰茎吸引装置)は、有力な選択肢の一つです。ペニスポンプの使用により、ペニスの湾曲が改善されるだけでなく、勃起機能の維持・改善にもつながることが、複数の国際的な臨床研究で報告されています。これらの研究は欧米を中心に実施されており、日本国内での臨床データは現時点では確認されていませんが、その有効性と安全性は高く評価されています。以下では、ペニスポンプを使用した代表的な臨床研究の概要と結果を整理し、その科学的根拠に基づいた実用性を明らかにしていきます。
ケース1. ペニスポンプを単独で使用
この研究は、ペニスポンプを使用したグループと使用しないグループに分けて、ペロニー病患者に対する治療効果を比べたものです。ペニスポンプを使ったグループでは、陰茎の曲がり具合がはっきりと改善し、勃起や性行為に関わる満足度を測るSHIMスコアも維持またはやや向上する傾向が見られました。副作用は特に報告されておらず、安全性の面でも安心できる結果となっています。この研究は治療を行ったグループと、特に何もしなかった対照グループを比較する形で行われたため、ペニスポンプ単独での治療効果をはっきりと示すことができました。
- 実施期間:2017年10月〜2019年10月
- 対象:ペロニー病患者53名をランダムに2群に分け、1群(20名)はペニスポンプを使用、もう1群(33名)は無治療の対照群。
- 方法:ペニスポンプ群は1日2回、各10分間、計12週間継続して使用。
- 結果:
- 陰茎の平均湾曲角度はベースラインで46.8度から治療後23.2度に改善。
- 対照群では変化なし(45.0度→44.2度)。
- SHIMスコア(Sexual Health Inventory for Men)はペニスポンプ群でわずかに改善(+0.4ポイント)、対照群では有意に低下(-1.6ポイント、p < 0.001)。
- 有害事象なし。
- 考察:ペニスポンプ単独でも明確な湾曲改善が認められ、安全かつ低コストな初期治療オプションとして有望。
- 使用機器:研究では「vacuum erection device(VED)」と記載されていますが、特定の製品名やモデル番号は明示されていません。
- 出典:El-Khatib FM, et al. Asian J Androl. 2020;22(6):580-584.
ケース2. ペニスポンプとESWT(体外衝撃波療法)の組み合わせ
この研究は、ペニスポンプと体外衝撃波療法(ESWT)の併用による治療効果を評価することを目的に、30名の安定期ペロニー病患者を対象に実施されました。治療群では、平均12.8度の湾曲改善が確認されたものの、統計的に有意な差は得られませんでした。ただし、副作用は報告されず、安全面では良好な結果が得られています。
- 実施期間:2017年〜2019年
- 対象:安定期の患者30名
- 方法:ペニスポンプ + ESWT vs. ペニスポンプ + 偽ESWT
- 結果:湾曲12.8度改善(p = 0.204、有意差なし)
- 安全性確認、副作用なし
- 使用機器:研究では「vacuum erection device(VED)」と記載されていますが、特定の製品名やモデル番号は明示されていません。
- 出典:Ziegelmann MJ, et al. Transl Androl Urol. 2020;9(Suppl 2):S233-S241.
ケース3. ペニスポンプ + ESWT + タダラフィル併用
この研究では、ペニスポンプ、体外衝撃波療法(ESWT)、およびタダラフィルを組み合わせることで、ペロニー病の症状緩和にどのような相乗効果があるかを検討した。3つの治療を併用したグループでは、陰茎の湾曲が大きく改善され、痛みもほとんど消失し、性機能の向上も認められた。これらの結果は統計的にも意味のある改善として報告されている。
- 実施期間:2021年〜2022年
- 対象:153名(併用群72名 vs. 非併用群81名)
- 方法:3者併用 vs. 2者併用
- 結果:湾曲角度が33.9→19.5度に改善、勃起時痛88.9%解消
- 使用機器:研究では「vacuum erection device(VED)」と記載されていますが、特定の製品名やモデル番号は明示されていません。
- IIEF-15スコア有意改善(p < 0.001)
- 出典:Favilla V, et al. Int J Impot Res. 2023;35:367–374.
ケース4. CCH注射 + ペニスポンプ + タダラフィル併用
この前向き研究では、コラゲナーゼ注射とペニスポンプおよびタダラフィルの三者併用による治療が検討された。治療群では陰茎の湾曲が有意に改善し、性機能も向上が見られた。軽度の副作用は一部の患者に報告されたが、全体として安全性は許容範囲内であった。
- 実施期間:2018年〜2020年
- 対象:99名
- 結果:湾曲が21.4%改善、IIEFスコア*が2.3ポイント上昇
- 使用機器:研究では「vacuum erection device(VED)」と記載されていますが、特定の製品名やモデル番号は明示されていません。
- 副作用:軽度の報告あり(15名)
- 出典:Alzweri LM, et al. Asian J Androl. 2021;23(3):302-308.
ケース5. 陰茎湾曲矯正手術の前後にペニスポンプ使用
この研究は、陰茎湾曲矯正手術の前後でのペニスポンプ使用が、手術成績の向上と陰茎長の維持にどのように寄与するかを検討したものです。術前からペニスポンプを使用した群では、性機能スコアと性交成功率が向上し、さらに陰茎長も増加するという良好な結果が得られました。
- 実施期間:2019年〜2020年
- 対象:38名
- 方法:術前3か月+術後1か月 vs. 術後1か月のみ
- 使用機器:研究では「vacuum erection device(VED)」と記載されていますが、特定の製品名やモデル番号は明示されていません。
- 結果:IIEF-5スコア、性交成功率、ペニス長の改善、hourglass変形なし
- 出典:Cito G, et al. J Clin Med. 2021;10(5):112.
臨床に使用されたペニスポンプ
それぞれの臨床実験に使用されたペニスポンプについての詳細(製造元、製品名、サイズなど)を調査しましたが、いずれの論文からも記載を見つけることはできませんでした。海外で医療器具として認証を受けているペニスポンプのシリンダー幅は5cm程度であり、臨床実験で用いられたペニスポンプも同様のサイズだったと想定できます。ハイドロマックスはいずれの実験でも使用されていません。
ペニスが湾曲気味でも無理なく使用できるハイドロマックス
ペニスポンプはペロニー病の治療において一定の効果が期待されていますが、中度以上の湾曲がある場合、一般的な製品ではシリンダーの幅が狭く、使用が難しいという課題があります。市販の多くの製品は直径5cm程度の細身のシリンダーを採用しており、大きめの陰茎や変形のある方には適していないこともあります。一部には6cm以上の幅広タイプもありますが、そうしたモデルはシリンダーの長さも極端に長くなる傾向があり、実用面でのフィット感や圧力のコントロールが難しいのが実情です。その点、ハイドロエクストリーム7 ワイドボーイ は、シリンダーの長さを一般的なサイズに収めつつシリンダーの幅を6.5cmまで広げて設計されています。これにより、平均的な日本人の陰茎サイズで軽度〜中度のペニスの湾曲がある方でも快適な使用感が得られます。さらに、ハイドロマックスは水圧式のペニスポンプであり、入浴中に使用することで従来の空気式モデルと比べて血流改善効果も高く、ペロニー病の進行抑制や症状の軽減にも高い効果が期待できます。
まとめ
- ペニスポンプ単独使用では、湾曲角度が最大23.6度まで改善され、安全性も確認された。
- 体外衝撃波療法(ESWT)との併用では、中程度の改善(12.8度)がみられたが、有意差は確認されなかった。
- タダラフィルおよびESWTとの三者併用では、湾曲が33.9度から19.5度へと大きく改善し、痛みの軽減や性機能の向上も見られた。
- CCH注射との併用では、21.4%の湾曲改善とIIEFスコアの向上が認められた。
- 上記の臨床データで見られた湾曲の改善効果は
- 最高改善角度:23.6度(El-Khatib et al., 2020)
- 最低改善角度:10.5度(Alzweri et al., 2021)
- 平均改善角度:15.3度
- 手術の前後にペニスポンプを使うことで、陰茎の長さを保ちやすくなり、性行為の成功率も上がるなど、手術後の回復や結果をより良くする効果があった。
最後に
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。この記事を通じて、ペニスポンプがペロニー病や陰茎の湾曲に対して、実際の臨床研究でも効果が期待できる治療手段であることをご理解いただけたのではないでしょうか。
特に、身体に負担をかけずに始められる治療を望む方にとっては、手軽に取り入れられる方法の一つとして非常に有用です。特にハイドロエクストリーム7 ワイドボーイは、ペニスの湾曲がある方でも使いやすい設計になっており、高い効果が期待できます。
もし現在、ペニスの湾曲に不安を感じている場合は、できるだけ早い段階で泌尿器科専門医に相談することをおすすめします。早期の対処が、進行の予防や生活の質の向上につながります。
参考文献一覧
- El-Khatib FM, Morey AF, Ziegelmann M, Levine LA. Vacuum erectile device therapy in men with Peyronie’s disease: a randomized controlled trial. Asian J Androl. 2020;22(6):580-584.
- Ziegelmann MJ, El-Khatib FM, Levine LA. Evaluation of penile traction and vacuum devices as conservative treatment options for Peyronie’s disease. Transl Androl Urol. 2020;9(Suppl 2):S233-S241.
- Favilla V, Russo GI, Privitera S, et al. Evaluation of penile curvature with combined tadalafil, extracorporeal shockwave therapy and vacuum erectile device in patients with early onset Peyronie’s disease. Int J Impot Res. 2023;35:367–374.
- Alzweri LM, Zugail AS, Youssef A, et al. Combination therapy with collagenase Clostridium histolyticum, vacuum therapy and tadalafil for Peyronie’s disease: a prospective study. Asian J Androl. 2021;23(3):302-308.
- Cito G, Micelli E, Cocci A, et al. Penile length restoration with pre- and postoperative vacuum erection device therapy in Peyronie’s disease surgery: a prospective study. J Clin Med. 2021;10(5):112.